Abstract : |
日本胸部外科学会の卒後教育が既に10年の歴史を経て本日第20回を迎えられた事を心からお慶び申し上げます. かえり見ますと此のプログラムはそれ迄は日本胸部外科学会の総会の時に教育講演として企画されて来ていたものを, 正式に卒後教育と云う講座の形として, 当時の我が国における胸部外科臨床研修の実状(*)の欠陥を充そくし, より良い近代的な胸部外科医の育成に役立つ可く誕生したものであります. (*)胸部外科卒業研修への展望, 日胸外会誌25:1510, 1967. 当時の会長は千葉の香月教授(第27回)であり卒業後教育委員会の第一回委員長は東京医大の早田教授, 副委員長は私でありまして, その間の経過については私が編さんさせて頂いた本学会発行の“新しい胸部外科”の第一号に記録されております. 臨床医学分野の中で殊に胸部外科のCritical Care, 人工臓器, 移植など種々の新しい医学の誘火線となると共に急速な変化, 進歩, 普及を来しつつある事を考えて, 一応3年(6回)を一単位とする講座内容を編成し, 又講師も実地の第一線に従事しておられる若手の方々にお願いして参ったものであります. |