アブストラクト（33巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 三尖弁位Bjork-Shiley弁がstuck valveを呈した二弁置換の1例 ―三尖弁位人工弁置換術の問題点― |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 野尻知里, 大滝正己, 美濃地忠彦, 田村栄稔, 跡部正明, 北村信夫 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 国立大阪病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 928-932 |
| Year/Month ： | 1985 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は30歳女性. 24歳時, MsR+TRの診断でCarpentier-Edwards弁による二弁置換術を施行. 28歳時, 生体弁機能不全で, Bjork-Shiley弁による両弁再置換術を施行した. 術後経過良好であったが, 1年10ヵ月目に, 突然左半身麻痺を来し, 当科緊急入院した. 麻痺は1日で消退し, 心不全徴候など全くなかったが, 僧帽弁の血栓弁を疑い, UCG, 心カテーテル, 造影検査など施行した. 僧帽弁には血栓弁の所見はなく, 本例の血栓塞性症は初回手術後よりあった完全房室ブロックの関与が示唆された. 一方, 三尖弁は約30度のsemi-open positionで固定しstuck valveの状態であった. 右房造影でTR, UCGでTSRを示した. 患者は現在無症状のため, 再手術を考慮しつつ, 外来で経過観察中である. 本例を呈示するとともに, 本例のstuck valveのmechanism及び三尖弁位人工弁置換術の問題点について, 若干の考察を加えた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | Bjork-Shiley弁, stuck valve, 血栓弁, 三尖弁位人工弁置換術 |
