| Title ： |
免疫複合体性腎炎・腎不全を合併した亜急性感染性心内膜炎の1手術治験例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
清野隆吉, 土屋幸治, 青見茂之, 飯田吉彦, 飯田良直 |
| Authors（kana） ： |
|
| Organization ： |
山梨県立中央病院心臓血管外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
33 |
| Number ： |
7 |
| Page ： |
1112-1118 |
| Year/Month ： |
1985 / 7 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
感染性心内膜炎は緩慢な経過をたどると多彩な免疫反応の異常所見を呈し, 免疫複合体性腎炎を合併することがある. この場合, 同疾患の病態像・病期を適確に把握し, 速やかに適正な内科・外科療法を逐行しないと不可逆性腎不全から多臓器不全を招来し死に至ると報告されている. 我々は血中免疫複合体, C3など免疫学的診断法より同腎炎と診断した症例にpolyuric renal failureの進行と全身倦怠感, 鼻出血, 頭痛など感染性心内膜炎の心外症状の増悪傾向を認め感染塞栓の切除によるbacterial antigenの除去と大動脈弁逆流症に対する血行動態の安定化を目的に活動期に外科療法を施行した. 術後腎機能, 異常免疫反応値の正常化を来し手術の有効性を確認した. 内科・外科療法の接点にあるこの疾患には免疫複合体値の推移が診断・治療上の良い指針となる. 従来, 感染性心内膜炎(infective endocarditis：IE)に合併した腎不全の大多数は非代償性うっ血性心不全, 低心拍出量症候群によるend-organ responseであるが, まれに亜急性型では免疫複合体性腎炎に起因する症例もあることが報告されている. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
血中免疫複合体, 免疫複合体性腎炎, 亜急性感染性心内膜炎, culture negative endocarditis, extravalvular manifestation |
