アブストラクト(33巻7号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 肝部下大静脈閉塞症に対する直視下下大静脈再建術 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 数井暉久, 浜谷秀宏, 佐々木孝, 三品寿雄, 草島勝之, 小松作蔵 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 札幌医科大学胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 33 |
Number : | 7 |
Page : | 1123-1127 |
Year/Month : | 1985 / 7 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 肝部下大静脈閉塞症は比較的まれな疾患である. また解剖学的に病変部位が複雑なため手術侵襲が大となり, 且つ側副血行路の発達などにより術中出血を伴うことが多いためか直視下根治手術報告例は少ない. 最近, 著者らは, Budd-Chiari症候群を呈する肝部下大静脈膜様閉塞の1例に対し肝脱転, 体外循環下に膜様閉塞物切除, 心膜パッチによる下大静脈再建を行い, 術後12ヵ月の現在良好に経過している症例を経験したので報告し, 併せて本症に対する直視下根治手術の手術手技, 補助手段などについて若干の考察を行った. Budd-Chiari症候群を呈する肝部下大静脈閉塞症は本邦においては比較的まれな疾患であり, その解剖学的部位や側副血行路の発達などのため直達手術が困難な疾患の1つである. 教室では現在まで本症の3例に対して種々の外科治療を施行してきたが, 最近横隔膜直下での下大静脈膜様閉塞による1症例に対し, 体外循環下に直視下下大静脈再建術を施行し, 良好な結果を得たので本症に対する術式を中心に若干の考察を加えて報告する. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 肝部下大静脈膜様閉塞, Budd-Chiari症候群, 直視下下大静脈再建, 食道静脈瘤 |