アブストラクト(33巻8号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 左房内球状血栓症の1例 |
---|---|
Subtitle : | 症例 |
Authors : | 久富光一, 磯村正, 木下寿彦, 青柳成明, 大石喜六, 古賀道弘 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 久留米大学医学部第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 33 |
Number : | 8 |
Page : | 1220-1223 |
Year/Month : | 1985 / 8 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 左房内球状血栓症は術前診断が困難で, 死後剖検時に発見されることが多く, 救命された例は本邦でも非常に少ない. その手術手技上の問題点としては, 浮遊血栓の血行動態に及ぼす影響を考え, 右側臥位にて頭側を下げfemoro-femoral cardiopulmonary bypass下に手術を行うことが提唱されている. 今回, 我々は, 術前僧帽弁疾患及び血栓症の既往歴, 断層心エコー検査にて, 左房内球状血栓症の診断を得て, 体外循環下に開心術を実施し救命し得たのでここに報告する. 左房内球状血栓症は, その血行動態に及ぼす影響のため, 突然死することが多い. 多くはリウマチ性心臓病, 特に僧帽弁狭窄症に合併し, 血栓症の既往歴を有している. 体位により容易に僧帽弁に嵌頓するため, 左房より左室への血流障害を来す. 今回我々は術前断層心エコーにて, 左房内球状血栓症と診断し救命し得たので, 若干の文献的考察を加え報告する. 「症例」51歳. 女性 主訴:労作時息切れ 家族歴:特記すべきことなし |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 左房内球状血栓症, 僧帽弁疾患断層心エコー |