| Title ： |
右部分心膜欠損症の1手術例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
増田秀雄, 尾形利郎, 田中勧, 菊地敬一, 吉津博, 高木啓吾 |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
防衛医科大学校第2外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
33 |
| Number ： |
8 |
| Page ： |
1245-1249 |
| Year/Month ： |
1985 / 8 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
心膜欠損症は右側には非常にまれな疾患であり, 本邦ではまだその報告例はない. 我々は原因不明の失神発作や胸痛・運動後の息切れといった多くの愁訴をもつ21歳男性に対して, 術前心血管造影により右心膜欠損症と診断して手術を行った. 患者は右心陰影の異常を指摘されて1983年11月14日に入院した. 心血管造影により陰影は突出する右心房であることが確認され, 同年12月14日に右開胸による手術が行われた. 心膜欠損の大きさは4×5cmであり, 欠損孔は壁側胸膜により覆われていた. 胸膜及び脂肪組織は右心房と強固に癒着を示し, 術前の胸痛などの愁訴はおもにこの癒着によるものと考えられた. 手術はこの癒着した壁側胸膜を剥離切除して, 欠損孔に心膜用Gore-Texによるパッチ閉鎖を行った. 組織学的にも心嚢壁のfibrous tissueが中心部で欠損しており, pericardial defectと診断された. 患者は術後10日目に退院して, 愁訴も消失し元気に働いている. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
右心膜欠損症, 心血管造影, Gore-Tex, 壁側胸膜, 右心房 |
