アブストラクト(33巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 先天性僧帽弁閉鎖不全症を有する症例に対する再手術
Subtitle : 原著
Authors : 大北裕, 三木成仁, 楠原健嗣, 上田裕一, 田畑隆文, 米田正始, 田村時緒*, 松本雅彦**, 龍田憲和***, 鯉江久昭****
Authors(kana) :
Organization : 天理よろづ相談所病院心臓血管外科, *小児循環器科, **京都大学医学部心臓血管外科, ***大津赤十字病院心臓血管外科, ****弘前大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 33
Number : 9
Page : 1290-1293
Year/Month : 1985 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心内膜床欠損症を含む先天性僧帽弁閉鎖不全症の再開心術を7例経験した. 再手術時の平均年齢は15.8歳で, 初回手術から再手術までの期間は平均5年4ヵ月であった. I群4例は初回に僧帽弁形成術, 弁輪形成術を行った症例で再手術は1例に再び僧帽弁形成術, 他の3例には僧帽弁置換術を行った. II群は不完全型心内膜床欠損症で初回手術時逆流は軽度として放置したものが, 術後僧帽弁閉鎖不全が増強し, 再手術で僧帽弁形成術, 弁輪形成術を行った症例である. 手術死亡はないが, 遠隔期に2例が不整脈死した. 僧帽弁形成術を行う際には逆流の発生する解剖学的所見を十分把握し, 的確な修復術を行うことが肝要で, 初回手術での不適正な形成術は再手術での修復を不可能とし, 弁置換術を余儀なくされることが多い. また, 心内増床欠損症の僧帽弁裂隙は, 閉鎖することを原則とするが, 症例によっては二次的に縫合することを考慮しても良いと考える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 先天性僧帽弁閉鎖不全症, 心内膜床欠損症, 僧帽弁形成術, 僧帽弁輪形成術, 再開心術
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