アブストラクト（33巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 2ヵ月乳児の右肺動脈上行大動脈起始症の1治験例 ―本邦報告例の検討も含めて― |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 田中明彦, 安喰弘, 瓜田雷己, 山岸真理, 小松作蔵, 池田和男* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 札幌医大胸部外科, *札幌医大小児科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1346-1350 |
| Year/Month ： | 1985 / 9 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 右肺動脈上行大動脈起始症(Hemitruncus)に対して根治手術を施行した. 症例は生後59日目の女児でPDAを合併していた. 手術は体外循環, 心筋保護併用下にPDAを結紮し, 右肺動脈を離断, これを肺動脈本幹と8mm径のEPTFE graftにて吻合した. 肺動脈収縮期圧は術前値72mmHgから術後38mmHgへと低下し, 肺体収縮期圧比(Pp/Ps)も1.0から0.35へと低下した. 術後経過順調にて自宅退院した. 今回の経験をもとに自験例を含む本邦報告例27例について, 合併心奇形, 肺高血圧の有無及び予後について検討し報告した. 右肺動脈上行大動脈起始症は非常にまれな疾患であり, 本邦では現在までに27例の報告をみるのみである. 今回, 我々は, 2ヵ月乳児の根治手術成功例を, 経験したので, 本邦報告例についても, 検討を加え, 報告する. 「症例」生後59日目の女児で, 主訴は心雑音, 出産は満期分娩, 体重3,250g, 生下時より心雑音と末梢性チアノーゼを認めた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | Hemitruncus, 動脈管開存症, 右肺動脈大動脈起始症, 肺高血圧症 |
