アブストラクト（33巻10号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 急性心筋梗塞に続発した心破裂の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 末田泰二郎, 伊村郁夫, 川上恭司, 望月高明 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 広島市あかね会土谷病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 10 |
| Page ： | 2020-2026 |
| Year/Month ： | 1985 / 10 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 急性心筋梗塞に続発する左室破裂は, 心筋梗塞の致命的合併症で, 外科手術による救命例の報告はまれである. 症例は, 発症後6時間を経過した急性心筋梗塞の63歳の男性で, 来院後, 直ちにPTCRを施行し閉塞冠動脈の左前下行枝を再開通させたが, その後左室心尖部の梗塞部破裂を続発, 心タンポナーデにより循環虚脱に陥った患者である. 心エコーにて心タンポナーデの診断を行い, IABPによる循環補助下に緊急手術を行った. 手術は, 梗塞部切除術と狭窄病変を有する右冠動脈及び左回旋枝への二枝バイパス術を施行した. PTCR後に発症した心破裂は, PTCRとの因果関係において興味深い. 心破裂の手術法としては, 梗塞部切除術やダクロン・パッチによる補填術が行われているが, 他の冠動脈病変を有する際にはAC bypass術を同時に施行することが望ましいと思われた. 急性心筋梗塞に続発する左室破裂は, 心筋梗塞の致命的合併症で, 1972年になり, 初めて外科治療による救命例が報告された1). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 急性心筋梗塞, PTCR, 左室破裂 |
