アブストラクト（33巻10号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 三心房症の2例に対する診断と外科治療 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 朝倉庄志, 森渥視, 田畑良宏, 中村良雄, 武内俊史, 岡田慶夫 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 滋賀医科大学第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 10 |
| Page ： | 2027-2032 |
| Year/Month ： | 1985 / 10 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | Lucas-Schmidt分類のIA型及びIIA型に属する三心房症の各1例, 計2例に対して手術を施行し, 満足すべき結果を得た. 本邦では現在までのところ, 文献上, IIA型三心房症の症例報告はない. IIA型は血行動態上, 総肺静脈還流異常症のcardiac typeと同じであるが, 我々はその分類上の問題点について若干の考察を加えた. 三心房症の手術自体は技術的に困難なものではなく, 問題は術前診断と術中における心房内の解剖学的位置関係の正確な把握にある. 本報告例のごとくIIA型では術前には心エコー図や心血管造影上, 異常隔壁の証明が困難な場合があるが, 少しでも心カテーテル検査上不審な点があれば, 一応本症を疑って手術に臨むべきである. 三心房症cor triatriatumは, 左心房あるいは右心房がfibromuscular membraneによって上下の2腔に分離されている比較的まれな心奇形である. 歴史的には, 1868年にChurch1)によってはじめて記載され, 1956年Lewis2)やVinebergら3)が外科的治療に成功している. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 三心房症, 肺高血圧症, 総肺静脈還流異常症 |
