アブストラクト（33巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 隣接臓器浸潤を伴う胸部深部臓器癌切除後の密封小線源治療の応用 |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 高木巌 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 愛知県がんセンター病院外科第2部 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 2095-2101 |
| Year/Month ： | 1985 / 11 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 肺癌・食道癌をはじめとする胸部深部臓器癌は比較的容易に心, 大動脈・気管などの重要臓器や胸椎などに浸潤する. 主病巣切除後, これら隣接臓器に止むを得ず癌を遺残した場合, 残存癌の消滅を目的として, 小線源照射法をこの治療に応用した. 小線源照射が外部照射に比べ優れている点は, 線量分布が病巣に極めて限局性で, 健常組織に対する障害が少なく, どの組織型でも外部照射より高い照射効果が期待できることであり, これに外部照射を併用すれば, 更に確実性がます. 対象症例11例(肺癌7例, 食道癌2例, 胸壁腫瘍1例, 噴門部胃癌1例)に, 術後afterloading法による腔内, 又は組織内照射に加え, 6MeV X線による外部照射を併用した. その結果, パンコースト肺癌症例と食道癌大動脈浸潤例にその有用性を認めた. 特に大動脈は壁の厚さが一定で, うすく, 目標が決めやすい上に, 対側に血流というbarrierがあるため, 健常組織に障害が組織学的に認められない密封小線源治療は, 大動脈合併切除に匹敵する有意義な治療手段と考えられる. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 密封小線源治療, アフターローディング法, 組織内照射, パンコースト肺癌, 食道癌大動脈浸潤例 |
