アブストラクト(33巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心室中隔に発生した脂肪腫の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 小泉誠二, 東郷孝男, 巴朝夫*, 浜田幸男**, 貞弘光章**
Authors(kana) :
Organization : 八戸市立市民病院心臓外科, *八戸市立市民病院小児科, **東北大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 33
Number : 11
Page : 2151-2154
Year/Month : 1985 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 極めてまれな心臓脂肪腫の1手適例を報告する. 症例は11歳女児であり, 心雑音の精査のため受診し, 心臓超音波検査及び心血管造影にて心室中隔腫瘍を発見された. 心臓CT scanningで腫瘍のCT値が-81Hounsfield単位を示したことから術前に脂肪腫と診断した. 手術は体外循環下に経右室的に心室中隔のほぼ全体に及ぶ5×4×3.5cm, 重さ26gmの心筋内脂肪腫を全摘出した. 腫瘍は被膜を有せず周囲心筋と強固に癒着しており, 摘出に際しHis束損傷による完全房室ブロックが生じペースメーカー植え込みを余儀なくされた. 組織学的には成熟脂肪組織に心筋線維が混在する筋脂肪腫であった. 本症例は文献上外科的に摘出された心臓脂肪腫の13例目であり, 心筋内脂肪腫としては2例目である. 原発性心臓腫瘍はまれな疾患であり, なかでも脂肪腫の報告例は極めて少ない. 我々は心室中隔心筋層内に発生した本症の1手術例を経験したので報告する.「症例」症例:11歳, 女児 家族歴, 既往歴:特記すべきものはなかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心臓腫瘍, 心臓脂肪腫, 心筋内脂肪腫
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