アブストラクト(33巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 気管支拡張症の遠隔外科治療の成績
Subtitle : 原著
Authors : 大野喜代志, 門田康正, 中原数也, 藤井義敬, 橋本純平, 北川陽一郎, 前田元, 城戸哲夫, 藤本祐三郎, 川島康生
Authors(kana) :
Organization : 大阪大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 33
Number : 12
Page : 2195-2198
Year/Month : 1985 / 12
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 昭和31年から昭和56年までの26年間に, 当施設で手術を施行した気管支拡張症37例の遠隔治療成績を求め, 本症に対する治療方針を検討した. 治療後の経過観察期間は, 2年から27年平均15±8年であった. 手術を施行した37例のうち, 29例において拡張気管支を完全に切除し得た. 残りの8例では, 拡張気管支が遺残した(平均1.7区域枝). 拡張気管支の完全切除群と不完全切除群の術前の罹患区域枝数は, 各々平均5と同一であった. 遠隔時, 咳, 膿性痰, 血痰を呈する頻度及び手術に対する患者の満足度は, 完全切除群が不完全切除群より, それぞれ有意(p<0.05, p<0.01, p<0.05, p<0.05)に優れていた. しかし, 不完全切除群において, 半数がとられた治療に満足していた. 以上から, 気管支拡張症の治療として, 病巣部の完全切除が望ましい. また, 主病巣だけの切除が遠隔成績に与える影響については. 今後検討すべき問題である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 気管支拡張症, 遠隔治療成績, 外科治療
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