アブストラクト(33巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 右室流出路形成術とGlenn手術の組み合わせによる低形成右室を伴う純型肺動脈閉鎖症の心内修復術
Subtitle : 原著
Authors : 中江世明, 今井康晴, 高梨吉則, 黒沢博身, 福地晋治, 沢渡和男
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所循環器小児外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 33
Number : 12
Page : 2226-2234
Year/Month : 1985 / 12
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 右室と肺動脈が低形成なために, 右室流出路形成術, 又はFontan手術のいずれもが適応外の純型肺動脈閉塞症(PPA)に, 右室流出路形成術と上大静脈-右房(SVC-RA)の連続性を残したGlenn手術の組み合わせを同時に行い良好な結果を得た. 症例は1歳2ヵ月-9歳の3例である. 術前の右室/左室圧比(RVP/LVP)は平均1.6で, 右室拡張終末期圧(RVEDP)は平均15.3mmHgであった. 右室は, 漏斗部発育が不十分で三尖弁狭窄(TS)を伴っていた. 右室拡張終末期容積指数(RVEDV1)は11.7-25.4ml/m2(平均19.3ml/m2)で, 正常期待値の27-45%(平均36%)であった. 術後の右肺動脈は, 右房圧を反影して拍動流を得ることができ通常のGlenn手術より有利である. 右室は低形成ながら左肺動脈では拍動流を示した. 本術式の特徴は, 右房圧上昇により左右肺血流分布が変化することである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 純型肺動脈閉鎖症, 低形成右室, 右室流出路形成術, SVC解放型Glenn手術, 肺血流分布
このページの一番上へ