アブストラクト（33巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 同一肺葉内に発生した高齢者肺重複癌の1切除例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 中川晴夫, 鬼塚正孝, 村山史雄, 赤荻栄一, 三井清文, 堀原一 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 筑波大学医学部胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 2266-2270 |
| Year/Month ： | 1985 / 12 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 81歳男性の同一肺葉内に発生した肺重複癌の1切除例を報告する. 右肺尖部と中肺野に2個の腫瘤陰影を発見され, 他臓器癌肺転移と診断されて6ヵ月間癌化学療法をうけていたが, その間, 他臓器精査にて原発巣は発見されなかったため, 肺重複癌を強く疑われ当院転院となった. 経気管支的擦過細胞診にて肺尖部腫瘤より腺癌, 中肺野腫瘤より扁平上皮癌の診断を得た. 高齢であり, 高血圧・前立腺肥大症を合併していたが, 術前検査所見から原発性肺重複癌と考えられ, リンパ節転移及び遠隔転移を認めなかったため, 右肺上葉切除術及び縦隔リンパ節郭清術を施行した. 切除標本にて, S1に28mm×28mm, S2に20mm×25mmの独立した腫瘤を認め, それぞれ腺癌及び扁平上皮癌と診断された. 本症例は同一肺葉内に発生した原発性肺重複癌であり, 本邦報告例の最高齢者であった. 近年, 肺癌は増加の一途をたどっており, 診断技術の進歩とともに, 原発性肺重複癌の報告もしばしば見られるようになってきた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 原発性肺重複癌, 同一肺葉内肺重複癌, 高齢者肺癌, 経気管支的擦過細胞診, 喀痰細胞診 |
