アブストラクト(34巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 術後経過のまれな有茎性限局型胸膜中皮腫の1例
Subtitle :
Authors : 伴場次郎, 友安浩, 谷村繁雄, 正木幹雄, 松下央*
Authors(kana) :
Organization : 虎の門病院呼吸器外科, *虎の門病院病理学科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 2
Page : 272-276
Year/Month : 1986 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 60歳, 女性の左S4肺胸膜に発生した有茎性限局型線維性胸膜中皮腫の切除後, 再発し, 再切除し得た1例を経験した. 本症例が従来の報告例と比較して特異な点は, 短期間内に嚢腫状に再発し, 比較的容易に摘出し得たこと, 再発部位が切除断端から離れていたこと, 経皮的針生検に起因する胸壁内腫瘍浸潤が疑われたことなどである. これらのことより, 本腫瘍は本質的に悪性腫瘍である可能性が強く, 経皮的針生検の危険性が示唆され, 更に手術に当たっては付着部組織を広範に切除することのみが再発防止にはつながらず, 術後は慎重な経過観察が重要であり, 再発時には積極的に外科療法を考慮すべきであると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 線維性胸膜中皮腫, 有茎性胸膜中皮腫再発, 胸膜中皮腫嚢腫状再発, 経皮的針生検
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