アブストラクト(34巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 冠動脈攣縮型狭心症に対するA-Cバイパス術の術後早期の心電図変化について
Subtitle :
Authors : 榊原哲夫, 広瀬一, 中埜粛, 松田暉, 白倉良太, 平中俊行, 松村龍一, 今川弘, 辻和夫*, 川島康生
Authors(kana) :
Organization : 大阪大学医学部第1外科, *阪和記念病院
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 3
Page : 305-312
Year/Month : 1986 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 冠動脈攣縮型狭心症に対するA-Cバイパス術例9例(G-S)の術後早期の心電図変化を, 安定型狭心症42例(G-C)のそれと比較検討した. 術後早期に心電図変化を示さなかった症例は, G-Sにおいて0%であり, G-Cの31%に比べ有意に低率であった. 短時間一過性の心電図変化を認めた症例はG-Sにおいて67%で, G-Cの17%に比べ有意に高率であった. 不可逆的心電図変化は, G-Sにおいて33%で, G-Cの7%に比べ有意に高率であった. 以上の検討の結果, 術後早期の心電図変化は冠動脈攣縮型狭心症例で, 安定型狭心症例に比べ高率に発生することが明らかとなった. またこれらの心電図変化は, 術後早期の冠動脈の攣縮に原因している可能性のあることが示唆された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 冠動脈攣縮型狭心症, A-Cバイパス術, 術後早期心電図変化, perioperative infarction
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