アブストラクト(34巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 三尖弁位に対するSt. Jude Medical Heart Valveの使用経験
Subtitle :
Authors : 今村好孝, 宮本晃, 北村信三, 進藤正二, 陸川秀智, 秋山謙次, 塩野元美, 島田亮, 瀬在幸安
Authors(kana) :
Organization : 日本大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 4
Page : 480-483
Year/Month : 1986 / 4
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 教室では1968年~1983年までに施行したTVR症例は31例であり, TAP症例は1974年~1983年までに14例であった. TVRの使用人工弁は年次的にStarr-Edwards弁7例, Xenograft弁3例, SJM弁12例であり, TAPは全例Kayの変法を施行した. 1978年よりSJM弁を使用しているため, TAP群を1978年を基点として二分し, 各使用人工弁別のTVR群, 及びTAP群につき, 手術成績, 術前術後の心機能臨床所見につき比較検討した. 手術成績は, TVR群では年次的諸条件の差はあるものの, 死亡率は12例中2例とSJM弁使用例では比較的良好であり, 条件を等しくさせた1978年以後のTAP群との間に大きな差を認めなかった. 術後のCTR, CVPの変化においても有意な差を認めず, NYHA心機能分類上の術前術後の推移においても, TAP群の方が若干軽症であるにもかかわらず, 同程度の比較的良好な改善を示した. 従来よりTVRを要する弁疾患の術後成績は必ずしも良好な経過を呈するとは限らないが, 中等度以上のTRに対しては, より完全な血行動態の改善を考慮し, 積極的にSJM弁によるTVRを施行しており, 比較的良好な成績を得ている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : TVR, SJM弁, TAP
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