アブストラクト(34巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 完全縦隔内甲状腺腫の1例
Subtitle :
Authors : 星永進, 深沢学, 小林稔*, 鷲尾正彦*
Authors(kana) :
Organization : 鶴岡市立荘内病院外科, *山形大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 4
Page : 510-513
Year/Month : 1986 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 69歳の女性が胸部X線写真上異常陰影を指摘されて入院した. 自覚症状はないが, 胸部X線写真では左前縦隔下部に石灰化を伴う手拳大の腫瘤影を認めた. 胸部CT上腫瘤は胸骨下に存在し, 周囲組織への浸潤はないと判断された. 胸腺腫の診断のもとに胸骨正中切開法で手術を行った. 腫瘍は周囲組織には浸潤しておらず容易に剥離され全摘出を行った. 腫瘍の大きさは8×7×5cm, 重さは220gであった. 病理組織学的には悪性像はなく縦隔内濾胞状甲状腺腫であり, 完全縦隔内甲状腺腫と診断した. 術後経過は良好で第17病妻に退院した. 縦隔内甲状腺腫自体はそれほどまれな疾患ではないが, その中で完全型のものは比較的まれである. 本症例は頸部甲状腺との連続性はなく, 前縦隔下部に位置したことより迷入性のものであると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 完全縦隔内甲状腺腫, 迷入性, 石灰化, 縦隔腫瘍
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