アブストラクト(34巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 多彩な合併症を来したPTCAの1例
Subtitle :
Authors : 小山信弥, 小松寿, 伊藤信行, 田村進, 吉原克則, 矢部喜正*
Authors(kana) :
Organization : 東邦大学医学部第1外科, *東邦大学循環器診断センター
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 7
Page : 1011-1016
Year/Month : 1986 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : われわれの施設においては, 1981年9月より経皮的冠動脈拡張術(PTCA)を積極的に導入1984年11月までに100例に施行し, その成功率86%と良好な成績を得ている. 今回われわれは, PTCA後極めて多彩な合併症を来した1例について報告した. 症例は52歳男性で, Seg. 7における90%狭窄に対するPTCA施行中に冠動脈解離による急性冠動脈閉塞を起こしたが, 薬物療法により再疎通が得られたのでCCU入室となった. しかし, 入室40分後突然心室細動となり, 心マッサージ, 除細動を行ったが心拍動は再開せず, 体外式心マッサージ下に手術室へ移送し緊急手術となった. 開胸後, 体外循環開始前に心マッサージにより心尖部出血性梗塞部の破裂を来したが, 無事A-Cバイパス終了しICUへ帰室した. その後, 術後出血, 急性腎不全などの合併症を来したが, 全治退院, 社会復帰し得た.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : PTCA, 冠動脈閉塞, 心破裂, 緊急A-Cバイパス術
このページの一番上へ