アブストラクト(34巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 鈍的外傷による心室中隔破裂に対する早期1手術治験例
Subtitle :
Authors : 永瀬裕三, 田中啓之, 丸山俊之, 前村大成, 後藤一雄, 紺野進
Authors(kana) :
Organization : 東京都立広尾病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 7
Page : 1029-1034
Year/Month : 1986 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 鈍的外傷による心室中隔破裂に対して, 受傷後20時間で緊急手術を行い救命し得たので報告する. 症例は23歳男性で高さ9.5mのビルから転落し全身を打撲し救急車で当院に搬入された. 入院時は心雑音を聴取しなかったが, 入院6時間後突然ショック状態になり, 前胸部に汎収縮期雑音5/6を聴取した. 心臓エコー検査で心室中隔の欠損を, Swan-Ganzカテーテル検査で肺体血流比4.6の左右短絡を認め, 心室中隔破裂と診断した. その後, 心不全が悪化の傾向にあるためIABPを挿入したが, 血行動態は安定せず受傷後20時間で手術を行った. 左室切開を行い筋性中隔前壁寄りに2.5×1.7cmの破裂孔を認めパッチ閉鎖を行った. 術後カテーテル検査で左室駆出率の低下と僧帽弁閉鎖不全を認めたが, 現在NYHA Iの生活を行っている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 鈍的心外傷, 心室中隔破裂, 心臓エコー検査, Swan-Ganzカテーテル検査
このページの一番上へ