アブストラクト（34巻8号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 僧帽弁瘤の形態を呈した僧帽弁逸脱症の1例 |
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| Subtitle ： | |
| Authors ： | 野尻知里, 北村信夫, 大滝正己, 美濃地忠彦, 田村栄稔, 跡部正明 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 国立大阪病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 34 |
| Number ： | 8 |
| Page ： | 1204-1208 |
| Year/Month ： | 1986 / 8 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 従来僧帽弁瘤は, 細菌性心内膜炎（IE）に合併することが多く, 炎症の治癒過程に形成される僧帽弁の形態変化とされている. 今回われわれはIEの既往のない, 非炎症性の僧帽弁瘤を経験した. 症例は64歳, 男性. 発作性心房細動による動悸発作を主訴とし来院. 断層心エコー図にて僧帽弁前尖の弁尖から弁腹にかけて左房内に膨隆する均一な性状の瘤状エコーを認め, 収縮期, 拡張期を通じて左房側への突出を認めた. 左室造影で僧帽弁逆流と前尖に左房側に膨隆するのう状の異常像を認めた. 僧帽弁置換術後, 切除弁を観察すると, 前尖に約2×2cmの弁瘤の形成を認めた. 組織学的検索でムコ多糖類の過剰蓄積を認め, 炎症細胞浸潤や弾性線維の破壊などはなかった. これは僧帽弁逸脱症候群の所見に一致し, 本例は僧帽弁瘤の形態を呈した僧帽弁逸脱症候群と考えられた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 僧帽弁瘤, 感染性心内膜炎, 僧帽弁逸脱症候群 |
