アブストラクト(34巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈弁閉鎖不全, 心タンポナーデを合併した急性綿弓部解離性大動脈瘤に対する1手術経験例
Subtitle :
Authors : 高原善治, 遠藤毅, 斉藤学, 村山博和, 瀬崎登志彰, 中村常太郎
Authors(kana) :
Organization : 千葉県立鶴舞病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 9
Page : 1690-1694
Year/Month : 1986 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 下部大動脈にentlyをもつ広範囲解離性大動脈瘤例に対して, 発症から23時間目に外科的治療を行い救命した. 発症時から大動脈弁閉鎖不全を認め, 10時間目に心タンポナーデに陥り, 血管造影を行った結果, 弓部大動脈にentryをもち上行大動脈への逆行性解離と大動脈弁逆流を認め, 解離は腹部大動脈へ及び腹腔動脈と左腎動脈は解離腔から分枝していた. 手術は大動脈弁逆流に対して大動脈弁つり上げ術, 及び上行大動脈への逆行性解離を遮断し心タンポナーデを治療する目的で上行大動脈の腕頭動脈分枝直下にリング挿入術を行った. 術後大動脈弁閉鎖不全, 及び上行大動脈の解離は消失した. 今後遺残した弓部大動脈以下の解離に対する管理が必要であるが, 本方法は急性期弓部解離性大動脈瘤の外科治療法の有効な方法の1つと考えられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 急性期弓部解離, 心タンポナーデ, 大動脈弁つり上げ術, 上行大動脈リング挿入術
このページの一番上へ