アブストラクト(34巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 受傷後追10年に発症した外傷性収縮性心膜炎の1例
Subtitle :
Authors : 原陽一, 畑沢幸雄, 浅野孝治, 荒木威, 原宏, 森透
Authors(kana) :
Organization : 鳥取大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 9
Page : 1695-1699
Year/Month : 1986 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 外傷後の心タンポナーデが原因と思われる収縮性心膜炎を経験したので報告する. 症例は, 36歳の男性. 13年前に交通事故に遇い, 胸部を打撲し, 心タンポナーデに陥り当科で治療を受け軽快する. この度, 全身の浮腫を主訴として当院受診. 精査の結果, 蛋白漏出性胃腸症を伴った収縮性心膜炎と診断される. 内科的治療を受けたが, 軽快が得られなかったため, 当科にて心外膜剥皮術を施行したところ, 症状の劇的な改善をみた. 外傷後に収縮性心膜炎が発症することがあると以前より指摘されてはいるものの, 実際に外傷との因果関係がはっきりとした例は少ない. 本症例においては, 13年前の外傷が直接の原因であると考えられ, 約10年という遠隔期に発症をみたことは, 極めて興味深い.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心タンポナーデ, 収縮性心膜炎, 蛋白漏出性胃腸症
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