アブストラクト(34巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈疾患におけるMRI-CTの有用性
Subtitle :
Authors : 上野哲哉, 渡辺健介, 古賀伸彦, 古賀俊彦, 伊藤翼*, 樗木等*
Authors(kana) :
Organization : 古賀病院, *佐賀医科大学胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 10
Page : 1847-1852
Year/Month : 1986 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : MRI-CTは, 様々な臓器診断において有用な画像情報を提供するが, 特に心大血管系疾患の場合, 従来のエックス線CTや血管造影検査では考えられない独特の情報が得られる. 今回, 当院にて経験した4症例を通じて, 大動脈疾患におけるMRI-CTの有用性を検討した結果, 次の結論が得られた. 1)血管壁, 血液, 血栓の3者が明瞭なコントラストをなすので, 解離や瘤形成など大動脈壁の病的変化それ自体を描出できる. 2)非観血的検査, 故に大動脈疾患の術後の長期観察の手段として, 繰り返し外来で施行できる. 3)大動脈疾患が疑われる場合の無侵襲的スクリーニングの方法として, 特に全身状態が悪い場合に有用である. の3点が挙げられる. 一方, 現在の問題点として, 1)人工弁の問題2)撮影時間の短縮と局所的画像の明瞭化, 3)停滞した血液又は著しく遅い血流と充実性軟部腫瘍及び新鮮な血栓との区別の3点が挙げられ, 今後MRI-CTを大動脈疾患に活用していく上で解決すべき課題であると思われる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 大動脈疾患, MRI-CT, 非観血的無侵襲的検査
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