アブストラクト(34巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 下行大動脈瘤を合併したべーチェット症候群の1例
Subtitle :
Authors : 小澤勝男, 杉村修一郎, 服部良信, 渡辺浩次, 倉橋真人, 蔡垂昇
Authors(kana) :
Organization : 藤田学園保健衛生大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 10
Page : 1872-1876
Year/Month : 1986 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : ベーチェット症候群における動脈瘤はまれでなく, 瘤の破裂による死亡も多く報告されている. しかし, この症候群が病因不明の炎症性疾患であることより, 心血管系合併症の外科治療はしばしば困難な問題となる. 著者らは, 47歳ベーチェット症候群で両眼を失明した男性で, 下行大動脈瘤を切除し人工血管で置換した. 吻合部はテフロン・フェルトで円筒状に補強した. 術前術後この症候群のための特別な薬剤は使用しなかったが, 術後経過は良好で, 術後6ヵ月のCT, 12ヵ月の大動脈造影で再建に問題はなかった. 現在3年以上経過するが, 患者は健康で社会生活をしている. ベーチェット症候群は口腔, 陰部の潰瘍, 炎症性眼疾患, 関節炎, 血栓性静脈炎, 神経系障害などで特徴づけられる難治性の全身性慢性炎症性疾患であり, その病因はまだ明らかでない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : ベーチェット症候群, 動脈瘤, 下行大動脈瘤, 吻合部被覆補強法
このページの一番上へ