アブストラクト(34巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 開心術後, 人工呼吸器からのweaning法に関する臨床的研究
Subtitle :
Authors : 小坂真一, 庄司佑
Authors(kana) :
Organization : 日本医科大学第2外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 11
Page : 1892-1902
Year/Month : 1986 / 11
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 開心術後の人工呼吸器からのweaning法としてTピースによる自発呼吸, 間歇的強制呼吸(IMV), high frequency jet ventilation(HFJV)の自発呼吸への重畳を行い, それぞれ, 1. Tピース群, 2. IMV群, 3. HFJV群として, 各群についてweaning前から抜管後24時間まで心血行動態及び血液ガスの変化を経時間的に測定比較した. 症例は各群7例ずつとし, weaning開始の時期を一定の基準により定め, また経過中は, FiO2を0.4に保った. その結果は各群ともweaning中から平均動脈圧, 平均肺動脈圧, 肺動脈楔入圧, 心拍数, 心拍出量係数, 肺血管抵抗が上昇し, 抜管後もこの傾向が続いた. 一方, 1回心拍出量係数と全末梢血管抵抗は全経過中ほとんど一定であった. PaO2は各駅とも抜管後に低下し, PaCO2は増加傾向を示した. 抜管後のPaO2の低下はTピース群で特に著明であった. 新しい人工呼吸法であるHFJVを使ったweaning法は血行動態上からはTピース及びIMVに対して優越性を示さなかったが, 抜管後のPaO2の低下の程度が軽度であり, またHFJV自体がもつ理学療法的効果からも, 開心手術後の人工呼吸器からのweaning法として有用であると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 開心術, 人工呼吸器, Tピース, IMV, HFJV
このページの一番上へ