アブストラクト(34巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 両心室に発生した横紋筋腫の1手術例
Subtitle :
Authors : 大竹重彰, 宮本勝彦, 高見宏, 上田欽一*, 中川正*, 山口行正*
Authors(kana) :
Organization : 大阪市立小児保健センター心臓外科, *大阪市立小児保健センター循環器科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 11
Page : 1980-1984
Year/Month : 1986 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は9ヵ月の女児. 1ヵ月検診で心雑音を指摘され, 心エコー図による精査で右室流出路肺動脈弁直下に可動性を有する12×17mmの大きさの異常エコー像を認め, 左室内にもやや小さい同様な異常エコー像を認めた. 8ヵ月時に心臓カテーテル検査及び心血管造影を施行し, 上記所見を確認した. 右室流出路に圧差はないものの, 腫瘍の可動性は著しく肺動脈弁口を閉塞する恐れが大きいと考え, 9ヵ月時, 体外循環下に腫瘍の摘出術を施行した. 右心室内のものは右房切開経三尖弁的に, 左室内のものは経心房中隔経僧帽弁的にそれぞれ摘出し, 心室切開を避け得た. 病理組織学的検索では横紋筋腫であった. 術後経過は順調で, 術後7ヵ月にて再発傾向はみられない. 本例は術前検査で結節性硬化症の合併が確認された. 本疾患の診断及び手術適応につき若干の文献的考察を加え報告した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心臓横紋筋腫
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