アブストラクト(34巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 左上葉切除後の断端再発に対しleft sleeve pneumonectomyを行った肺芽細胞腫の1例
Subtitle :
Authors : 白石裕治, 藤村重文, 岡部健, 岡庭群二*, 仲田祐
Authors(kana) :
Organization : 東北大学抗酸菌病研究所外科, *塩釜市立病院外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 11
Page : 2028-2032
Year/Month : 1986 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は30歳女性. 左肺異常陰影にて昭和57年11月, 左上葉切除術を受けた. 病理組織診断は肺芽細胞腫であった. 術後経過良好であったが, 約2年後再発を来し, 気管気管支形成を伴う左肺摘除術を行った. 切除標本で上葉断端部に一致して腫瘍が認められ断端再発と診断された. その後再々発を来し, レーザー治療・放射線療法を行ったが, 治療中不幸な転帰をとった. 肺芽細胞腫はまれな原発性肺腫瘍であり, 現在まで80数例の報告があるに過ぎない. 形態学的に胎児肺類似の構造をとることが特徴であるが, 組織発生はいまだ不明である. 本症例は左心摘除にとどめず気管気管支形成をも行ったが再発を来した. その原因はリンパ管浸潤傾向が強い腫瘍であったためであった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺芽細胞腫, 肺管状摘除術, 気管気管支形成術, Sleeve Pneumonectomy
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