アブストラクト(34巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : St. Jude Medical弁による僧帽弁置換後の溶血
Subtitle :
Authors : 山下正文, 西元寺秀明, 下川新二, 有川和宏, 森下靖雄, 平明
Authors(kana) :
Organization : 鹿児島大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 34
Number : 12
Page : 2142-2146
Year/Month : 1986 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : St. Jude Medical(SJM)弁による弁置換術後の溶血は比較的まれとされてきたが, 著者らはSJM弁による弁置換術218例中5例(2.3%)に高度の溶血を経験した. 5例の内訳はMVR 2例, MVR+TAP 1例, MVR+AVR 2例でTAPにはCarpentier ring, AVRにはBjork-Shiley弁を用いた. いずれも弁周囲逆流や弁機能不全などは認められず, 僧帽弁位に用いたSJM弁の弁葉のcoating, 微小血栓の付着, 弁置換後の血流の変化などが溶血の原因と推測された. 5例中2例を腎機能不全を契機として失った. 精製ハプトグロビンは腎不全の防止のみならず, 溶血そのものにも有効で使用が推奨されるが, 著効を得られない時は積極的に再弁置換が考慮されるべきである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : SJM弁, 溶血, ハプトグロビン
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