アブストラクト(35巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 特異な経過をとった胸腺腫合併重症筋無力症の1例
Subtitle : 症例
Authors : 門田康正, 高見宏*, 橋本純平*, 藤井義敬*, 宇山正, 中原数也*
Authors(kana) :
Organization : 徳島大学医学部第2外科, *大阪大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 1
Page : 111-114
Year/Month : 1987 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 重症筋無力症と胸腺腫の合併頻度は高いにもかかわらず, その因果関係は明らかでない. 胸腺腫患者において特異な経過をとった重症筋無力症の合併例を経験した. 胸腺腫の経過中に重症筋無力症を発症し, 何ら特殊な治療を行うことなく症状は消失した. 各種治療によりレ線上, 胸腺腫の陰影が消失した時点で筋無力症状が再燃した. 胸腺摘出術後4ヵ月目, 筋無力症状改善と期を一にして胸腺腫の再発がみられた. 胸腺腫の全身転移で死亡したが, 重症筋無力症の悪化はなかった. 胸腺腫と重症筋無力症の因果関係を検討する上で貴重な症例と考えられる. 重症筋無力症(MG)と胸腺腫との合併頻度は高く, 何らかの因果関係があると考えられているが, いまだ明らかではない. 胸腺腫摘出術後に発生するMGがある一方, 胸腺腫再発によるMG悪化例もある. われわれは特異な経過を示したMGと胸腺腫との合併例を経験したので報告する. 「症例」症例:60歳, 女性 家族歴, 既往歴に特記すべきものなし
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 重症筋無力症, 胸腺腫, 抗アセチルコリン受容体抗体
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