アブストラクト(35巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 細小冠動脈に対するSequential Graftの開存性についての1考察
Subtitle : 原著
Authors : 小西裕, 伴敏彦, 岡本好史, 野本慎一, 松本雅彦, 曽根田純一, 藤原康典, 西村和修, 玉木長良*, 米倉義晴*
Authors(kana) :
Organization : 京都大学医学部心臓血管外科, *京都大学医学部放射線核医学科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 2
Page : 178-182
Year/Month : 1987 / 2
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 冠動脈造影及び運動負荷心筋シンチグラム所見より, 冠動脈各部について乏血の度合を表す虚血スコアを求めた. このスコア値よりみたsequential graft使用の場合の冠動脈吻合順位(グラフト・デザイン)と開存率との関係について検討した. 対象は術前及び術後1~2ヵ月に冠動脈造影及びタリウム負荷シンチグラフィーを施行した18例のsequential graft22本により吻合された直径1.5mm未満の冠動脈45本である. その結果は以下の通りである. 1)近位部より遠位(末端)部にスコアの高い冠動脈を吻合した場合のグラフト開存率は良好であるが, 末端冠動脈のスコアは3より大きいことが望まれる. 2)スコア値3以下の冠動脈のグラフト閉塞率は高いが, これを近位におき末端にそれよりスコア高値の冠動脈を選ぶことにより開存率の向上が期待できる. 3)近位部に比べて遠位部冠動脈のスコアが低い場合(design error)は, 末端のみならず近位部の冠動脈まで, 例えスコアが高値であっても閉塞する可能性がある.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : A-Cバイパス, sequential graft, 細小冠動脈, グラフト開存率, 虚血スコア
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