アブストラクト（35巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 右上大静脈及び下大静脈欠損を合併するRaghib症候群(左上大静脈左房還流, 冠状静脈洞欠損, 心房中隔欠損)の乳児1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 川筋道雄, 青山剛和, 川尻文雄, 藤岡重一, 岩喬 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 金沢大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 35 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 251-255 |
| Year/Month ： | 1987 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 左上大静脈左房還流, 冠状静脈洞欠損, 心房中隔欠損を三徴とする奇形群はRaqhib症候群と呼ばれ, 胎生期のleft common cardinal veinの消失に際して, 冠状静脈洞の前壁となるべきleft atriovenous foldの形成不全によって生じ, unroofed coronary sinusの一型である. われわれは本症候群に右上大静脈欠損, 下大静脈欠損, 半奇静脈結合, 心内膜床欠損を合併し, 重症心不全を呈した9ヵ月男児に心房内血流変換による根治術を行い成功した. 大静脈系の異常は先天性心疾患の治療において常に念頭に置くべきであり, 特に左上大静脈左房還流は体外循環のカニュレーションの際に考慮を要する. 乳幼児のRaghib症候群の根治術では肺及び体静脈血流の狭窄を生じないように心房内baffleによる血流変換術が良いと考える. 1965年, Raghibらは左上大静脈左房還流, 冠状静脈洞欠損, 心房中隔欠損を三徴とする心疾患症例8例を報告した1). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 左上大静脈左房還流, 冠状静脈洞欠損, 心内膜床欠損, Raghib症候群, 上下大静脈欠損 |
