アブストラクト(35巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Pure Red Cell Aplasia合併胸腺腫の4治験例
Subtitle :
Authors : 矢野篤次郎*, 永島明*, 古川次男*, 安元公正*, 杉町圭蔵*, 渋谷恒文**
Authors(kana) :
Organization : *九州大学医学部第2外科, **九州大学医学部第1内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 4
Page : 500-503
Year/Month : 1987 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 最近, Pure red cell aplasia(PRCA)を合併した胸腺腫を4例経験したので報告する. 4例中, 縦隔浸潤のため, 切除不能であった1例を除く3例に胸腺腫摘除を施行した. 術前ステロイド療法の施行にてPRCAの軽快を得ていた1例は, 胸腺腫摘除により, ステロイドに対する反応がよくなり寛解が得られた. 胸腺腫摘除を第1選択療法とした2例は, 術後もPRCAの改善を全く認めなかった. この2例に術後ステロイド療法を施行し, 1例にPRCAの寛解が得られた. 切除不能であった1例に対して, 放射線療法を施行し, 腫瘍の縮小傾向を認めたが, PRCAの改善は得られなかった. 文献的考察を含めて, PRCAに対する胸腺腫摘除は, その直接的な効果はほとんど期待できず, ステロイドなどの合併療法に対する間接効果が重要であると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : PRCA, 胸腺腫, 胸腺腫摘除, ステロイド療法, 放射線療法
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