アブストラクト(35巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胃転移を来した肺原発悪性線維性組織球腫の1例
Subtitle :
Authors : 安田雄司, 小鯖覚, 畠中陸郎, 松原義人, 船津武志, 池田貞雄
Authors(kana) :
Organization : 京都桂病院呼吸器センター
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 4
Page : 504-509
Year/Month : 1987 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 66歳の肺原発の悪性線維性組織球腫(MFH)の1症例を報告する. 咳嗽, 喀痰を主訴とし, 某病院にて胸部X線写真で左中肺野に塊状陰影を指摘された. 肺癌が疑われ手術目的で当院に入院した. 腫瘍は左S4にあり, 左右全摘術に加えて心膜と左房及び壁側胸膜合併切除術を行った. 病理組織学的にMFHと診断された. 術後経過は順調であったが, 1ヵ月目にタール便が出現し, 胃内視鏡検査で胃体部に腫瘍が発見され, 生検の結果, MFHと診断された. 結局, 術後2ヵ月目に呼吸不全のため死亡した. 1年前の胸部X線写真で同じ左中肺野に直径1.4cmの円形陰影がみられ, 術前検査では肺以外に病巣が認められなかったことから, 胃に転移した肺原発のMFHと診断した. 肺原発のMFHは非常にまれであり, 且つ胃に転移した報告は文献的にみられなかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 悪性線維性組織球腫, 肺肉腫, 肺腫瘍, 胃転移
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