アブストラクト(35巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 後尖温存術式による僧帽弁置換術後に発生した左室破裂の1例
Subtitle :
Authors : 入江博之, 青景和英, 中山頼和, 妹尾嘉昌
Authors(kana) :
Organization : 岡山大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 6
Page : 876-880
Year/Month : 1987 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は62歳女性でMSrの診断にて後尖温存術式による僧帽弁置換術を施行した. 僧帽弁弁下組織の変化はSellors III度であった. 人工弁はSJM 25Mを用いた. 体外循環離脱後左室後壁の破裂(Treasure I型, II型, Miller III型)を認め再び体外循環心停止下にダクロンフェルトを用いたマットレス縫合を行い止血修復した. 本術式による僧帽弁置換術は左室心筋の連続性を保つことにより左室破裂の発生率を減少させると考えられている. しかしながらMVR後の左室破裂のうち, あるものは技術上問題はなくとも発生するといわれる. 従って, 僧帽弁置換術を行う際は後尖温存術式を行ってもなお左室破裂が発生し得ることを念頭において手術を行わねばならないと思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 僧帽弁置換術, 後尖温存術式, 左室破裂
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