アブストラクト(35巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸膜肺剔除術を行ったびまん型悪性胸膜中皮腫の1例
Subtitle :
Authors : 住友伸一*, 三宅正幸*, 和田洋己*, 伊藤元彦*, 人見滋樹*, 渡部智**
Authors(kana) :
Organization : *京都大学結核胸部疾患研究所胸部外科, **京都大学医用高分子研究センター実験外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 6
Page : 908-912
Year/Month : 1987 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : びまん型悪性胸膜中皮腫の1手術例を報告する. 症例は59歳の男性で主訴は左胸水貯留である. 開胸生検で病期1の上皮型のびまん型悪性胸膜中皮腫と診断された. 根治目的で左胸膜肺剔除術を行い, 手術後1年目の現在再発の所見なく健在である. 国内では本疾患に対する胸膜肺剔除例の報告は自験例を含め7例であるが, その手術成績は極めて不良で, 1年以上の生存例は自験例と術後3年で再発死した1例を認めるにすぎない. また, 術死も7例中2例と高率である. 自験例では, 術前に胸膜炎を惹起する抗腫瘍剤を胸腔内注入したので胸膜肥厚が増強され, 手術の際に剥離操作が容易であり, 推奨されるべき方法と考えられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 悪性胸膜中皮腫, びまん型胸膜中皮腫, 胸膜肺剔除術, 開胸生検, ピアルロニダーゼ消化
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