アブストラクト(35巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 巨大胸壁腫瘍摘除後, Marlex meshによる胸壁再建法-5症例の経験について-
Subtitle :
Authors : 龍村俊樹*, 山本恵一*, 小山信二*, 津田基晴*, 杉山茂樹*, 西出良一*, 佐藤博文*, 森明弘*, 藤巻雅夫**, 北川正信***
Authors(kana) :
Organization : *富山医科薬科大学第1外科, **富山医科薬科大学第2外科, ***富山医科薬科大学第1病理
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 7
Page : 967-976
Year/Month : 1987 / 7
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 胸壁原発及び転移性の巨大悪性腫瘍5例を経験した. これらに対して, 積極的に広範囲胸壁切除を行い, 5例中4例は局所再発をみることなく, 結局は他臓器への遠隔転移にて死亡した. 生存期間は最短6ヵ月, 最長2年3ヵ月で, 平均16.5ヵ月であり, その間社会復帰することができた. 1例のみ腫瘍が同側胸壁諸所にmulticentricの発生を繰り返したが, その都度再摘除を加え, 現在3年3ヵ月を経過しているが, なお生存中である. かように外科治療により延命効果が得られる場合も少なくないので, 胸壁の悪性腫瘍に対する切除療法は, それが巨大であっても, 積極的に行われてよいと考える. その際, 腫瘍摘除後に生じた広範な胸壁欠損部の再建にMarlex meshを単独に用いたが, 手技が適切であれば合併症をみることなく, 術後順調に回復せしめることができた. これまでに経験した5例のうちには, 文献上まだ報告をみない胸骨原発の悪性線維性組織球腫の1例も含まれている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸壁腫瘍, 胸壁再建術, Marlex mesh, 胸骨全摘術, 悪性線維性組織球腫
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