アブストラクト(35巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺を温存して切除できた右上葉支原発の気管支カルチノイドの1例
Subtitle :
Authors : 西村嘉裕, 加藤良一, 堀之内宏久, 石原恒夫
Authors(kana) :
Organization : 慶應義塾大学医学部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 7
Page : 1056-1059
Year/Month : 1987 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は35歳の女性である. 右上葉支からポリープ状に発育し, 右主気管支の大部分を閉塞していた気管支カルチノイドを肺切除を行わずに切除することができた. 右中幹を中葉支の分岐直上で, 上葉支を区域気管支に分岐する直前で, 右主気管支を気管分岐部に接するところで切断してカルチノイドを切除した後, 右上葉支と中幹を並べて縫合し, これを右主気管支に端々縫合して気管支の再建を行った. 腫瘍の起始部は右上葉支にあって3×3mmで, 腫瘍は粘膜下に浸潤性に増殖していたが軟骨を越えていなかった. 気管支断端に腫瘍細胞のないことは組織標本で確認され, 肺切除を行うことなく右上葉支に発生した気管支カルチノイドを根治的に切除することができた. 術後, 気管支吻合部は肉芽の増生等を来すことなく治癒した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 気管支カルチノイド, 気管支内腫瘍, 気管支形成術
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