アブストラクト(35巻7号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 乳幼児の肺膿瘍に対する開放療法の経験 |
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Subtitle : | |
Authors : | 山下直己, 榎堀徹, 山中晃, 加藤弘文, 岡田慶夫 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 滋賀医科大学第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 35 |
Number : | 7 |
Page : | 1077-1081 |
Year/Month : | 1987 / 7 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 肺膿瘍の治療は, 化学療法, 閉鎖ドレナージ術, 開放ドレナージ術, 肺葉切除術などが挙げられるが, 今回われわれは, 重篤な呼吸器症状を有する生後50日の乳児に対し, 膿瘍開放術を行い, 優れた結果を得た. 術後みられた側弯症と肺の成長を経時的に観察したが, 現在軽度側弯症を認めるものの術側肺の成長は良好である. 今回の症例のごとく複数肺葉にまたがる病巣を有する症例では, 二葉切除や肺全剔除術をさけ膿瘍開放術を適応すべきであろう. 化学療法の発達に伴い, 最近では外科的療法の対象となる肺膿瘍は著しく減少した. しかしながら, 各種療法の中では外科的療法が最も適していると判断される肺膿瘍の症例も皆無ではない1). 著者らは開放療法が最も適した治療法と考えられた乳幼児の肺膿瘍例を経験したので, その手術所見, 術式の選択, 術後経過などについて報告し, 乳幼児に対する開放療法の意義について考察を加える. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 肺膿瘍, 乳幼児, 膿瘍開放術, 側弯症 |