アブストラクト(35巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 40歳以下若年者の冠動脈硬化症に対する冠動脈バイパス術
Subtitle :
Authors : 河内寛治, 北村惣一郎, 大山朝賢, 小林博徳, 高義昭, 森田隆一, 西井勤, 谷口繁樹, 関寿夫, 井上毅
Authors(kana) :
Organization : 奈良県立医科大学第3外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 8
Page : 1107-1111
Year/Month : 1987 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 昭和56年~59年の約3年間に施行したCABG 200例中40歳以下(若年者)15例と41歳以上185例とを, 術前のrisk factor, 血行動態, 並びに手術成績などを比較し, 若年者の特徴を検討した. 入院中の早期死亡は若年者にはなく, 50歳代に2例2.5%, 60歳代に4例6.5%に認められ, 全体で3.0%であった. 術前のrisk factorの比較では, 喫煙は両群ともに高率に認められ, 高脂血症は若年者に80%と有意に高かった. 術前血行動態には差は認められなかった. 血管造影では, 若年者の冠動脈病変は高度であるが, 末梢動脈(大腿動脈)の壁不整は軽度であった. すなわち, 若年者では手術成績は良好であるが, 高脂血症例が多いことから, 将来静脈グラフトの閉塞化が多いと予想されるために, 若年者に用いるグラフト材として, 長期開存が期待される内胸動脈が適切であろう.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 若年者の冠動脈硬化症, 冠動脈バイパス術, risk factor, 血行動態
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