アブストラクト（35巻8号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 急性心筋梗塞後の心筋抗張力と心筋含水量の推移に関する実験的研究-心筋梗塞後心室中隔穿孔に対する至適手術時期に関する考察- |
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| Subtitle ： | |
| Authors ： | 堀井弘幸, 中村和夫 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 神戸大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 35 |
| Number ： | 8 |
| Page ： | 1140-1150 |
| Year/Month ： | 1987 / 8 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 心筋梗塞後の心筋抗張力及び心筋含水量の変化を検討するため, 雑種成犬50頭を用い, 冠動脈のmultiple ligationにより左室前壁に急性心筋梗塞を作成して, その後の心筋抗張力及び含水量の推移を検討した. その結果, 梗塞部心筋の抗張力は梗塞発生後6～12時間で最低値を示したが, 以後経時的に改善し, 梗塞後48時間で正常値に回復した. 更に2週間以降ではこの値は正常心筋より有意に高い値を示したが, これは組織学的にも膠原線維の増生によって裏付けられた. 一方, 梗塞部心筋の含水量は梗塞発生後6時間目より増加し, 2週間まではその状態が持続したが, それ以降は漸減し, 梗塞後1ヵ月でほぼ正常値に回復した. この経過は心筋の組織学的な治癒過程とよい相関を示した. 以上の所見より, 梗塞部心筋の抗張力が正常に回復する梗塞後48時間以降では確実な心筋縫合が可能であると考えられ, 心筋梗塞後の心室中隔穿孔症例に対しては梗塞発生後48時間以降であれば必要に応じて早期に外科的修復が行われてよいと結論された. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 急性心筋梗塞, 心筋抗張力, 心筋含水量, 梗塞後心室中隔穿孔, 至適手術時期 |
