アブストラクト(35巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 開心術後急性腎不全-特に腎障害早期診断の指標としてのβ2マイクログロブリンの意義-
Subtitle :
Authors : 鬼塚敏男, 古賀保範, 柴田紘一郎, 前田隆美, 石井潔, 米沢勤
Authors(kana) :
Organization : 宮崎医科大学第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 8
Page : 1158-1163
Year/Month : 1987 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 開心術後の急性腎不全(ARF)は予後不良であり, その発生率を減少させるために腎障害の早期診断の確立とその早期対策が重要である. 弁膜疾患を中心とする56例を対象に血清β2マイクログロブリン(BMG)が腎障害の早期診断の指標になり得るかを自由水クリアランス(CH20), クレアチニン, BUN, 尿量などの他の指標と比較検討した. ARFを血清クレアチニンが2.0mg/dl以上とするとARFの発生は9例(16.1%)で死亡は6例(66.7%)であった. 腎障害の基準としてBMGが3.5mg/l以上, CH20が-0.3ml/min以上とするとBMGを指標にした時は術後平均1日で, CH2Oを指標にすると平均1.67日で腎障害の基準値に達し, BMGは開心術後の腎障害の早期診断に極めて有用であることがわかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 開心術後急性腎不全, 早期診断, β2マイクログロブリン, 自由水クリアランス
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