アブストラクト(35巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 術前診断が可能であった冠静脈洞心房中隔欠損症の治療経験
Subtitle :
Authors : 金谷誠一郎*, 森渥視*, 田畑良宏*, 中村良雄*, 藤関義樹**, 川西克幸***
Authors(kana) :
Organization : *滋賀医科大学第2外科, **滋賀医科大学小児科, ***滋賀医科大学放射線科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 8
Page : 1207-1211
Year/Month : 1987 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 冠静脈洞心房中隔欠損症は極めてまれな疾患であり, 更に本邦において本疾患を術前より診断し得た報告例は1例にすぎない. われわれは本症の1例を術前に診断し, 左房に開口する冠静脈洞を右房に開口させるように, 欠損口を心膜パッチを用いて縫合閉鎖した. 本症の術前診断には超音波心断層エコー検査が有用である. 本法により通常の位置に欠損口が認められず, 冠静脈洞周辺の詳細な観察により, 冠静脈洞が右房及び左房の両心房に交通している所見が得られれば確実である. 更に心血管造影にて, カテーテルの走行と造影剤の右房への流出部位に注目すれば術前診断は可能である. われわれの症例について, 術前診断の重要性とその所見を報告するとともに, 本疾患の発生学的考察と手術法についても言及した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 冠静脈洞心房中隔欠損, 左心房静脈間雛壁
このページの一番上へ