アブストラクト(35巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : VSDを伴う大動脈縮窄症と大動脈弓離断症-欠損孔と左室流出路狭窄の形態学的検討-
Subtitle :
Authors : 福田豊紀, 加藤木利行, 小柳博靖, 小田豊
Authors(kana) :
Organization : 都立清瀬小児病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 9
Page : 1657-1663
Year/Month : 1987 / 9
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 1歳未満乳児の大動脈縮窄症(CoA)と大動脈弓離断症(IAA)における心室中隔欠損(VSD)と左室流出路狭窄(LVOTO)の形態について, 11例の剖検所見と7例の心断層エコー検査所見から検討を行った. これらの疾患の形態的特徴は円錐中隔(IS)の左方偏位であり, 偏位したISは中隔辺縁稜(TS)との癒合不全によってVSDとLVOTOを形成する. VSDは癒合不全のしかたによって, 円錐部, 膜性部, 全円錐部, の3つの型をとる. LVOTOはISの異常によって生じる筋性狭窄と流出路延長の2つの要素からなり, 心エコーによる所見では, 軽度なものから高度なものまで一連のスペクトラムを形成している. これらの疾患に対する肺動脈絞扼術(PAB)はLVOTOを増強させる可能性があり, また一方, PABを行わずに大動脈再建を行った症例のなかには, 術後にLVOTOが軽減した例があることから, 特に高度のLVOTOを示す例にはPABを行わない方が良いと考えられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 大動脈縮窄症, 大動脈弓離断症, 左室流出路狭窄
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