Authors : |
安喰弘*, 山岸真理*, 泉山修*, 瓜田雷巳*, 浜谷秀宏*, 川島敏也*, 高橋典之*, 小松作蔵*, 富田英**, 沢田陽子** |
Abstract : |
教室において, 昭和58年3月より昭和61年4月までの3年間に経験した, 生後3ヵ月以下の大動脈縮窄症(CoA)は, 動脈管温存症以外の合併疾患のない単純CoA 2例及びVSDを合併するCoA complex 5例の計7例であった. 外科治療は, isthmusの発育が不良な2例に対しては端端吻合術を, 他の5例に対しては左鎖骨下動脈フラップ法による大動脈再建術を行った. 手術成績は, 大動脈再建術後VSD閉鎖術を待機中の1例を心不全のために失ったが, 他の6例では術後経過は順調である. CoAに対する外科治療手術成績向上のためには, 早期発見, 早期治療が重要であることは明らかである. また, 今回, 著者らが報告したVSDを合併し高度肺高血圧を伴うCoA complex症例に対しては, 左胸膜外到達法にて鎖骨下動脈フラップ法を行い, 体位を仰臥位に変換し, 胸骨正中切開にてVSD閉鎖術を行う, 同日一期的根治手術は, 術後の呼吸管理も容易であり, 今後積極的に本術式を行う方針である. |