アブストラクト(35巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁閉鎖不全症を合併した二次口心房中隔欠損症の外科治療
Subtitle :
Authors : 入沢敬夫**, 佐藤徹*, 片桐幹夫*, 中村千春*, 小林稔*, 鷲尾正彦*
Authors(kana) :
Organization : *山形大学医学部第2外科, **竹田総合病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 10
Page : 1843-1848
Year/Month : 1987 / 10
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : ASDにMRが合併すると, 診療上困難性が増加する. 著者らは本症を9例に経験したので報告する. MRの合併頻度は30歳以下ASDでは2.3%(2/86), 30歳以上ASDでは18.9%(7/37)であった. 術前の心臓カテーテル検査ではPp/Psは0.36±0.09, Qp/Qsは3.32±1.42であった. MRはSellers分類I度2例, II度6例, III度1例であった. 左室拡張末期容積係数は78.8±12.7ml/m2で, 正常以上は2例であった. MRの原因は弁尖逸脱6例, 弁輪拡大1例, 弁尖裂隙1例, 外見上異常を認めないもの1例であった. 手術は胸骨正中切開, 体外循環下に施行した. ASDの閉鎖は小児の2例では直接縫合, 他の成人例ではパッチ縫合で行った. MRに対する術式は弁輪縫縮6例, 裂隙縫合1例, 放置2例であった. 手術死亡はなかったが, 遠隔死亡は2例で, 1例は脳梗塞の再発, 他の1例は放置MRの増悪のためMVRを行ったが, 左室破裂で死亡した. 長期生存の7例ではMRは軽減し, 症状は改善した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 二次口心房中隔欠損症, 僧帽弁閉鎖不全症, 欠損孔閉鎖術, 僧帽弁弁輪形成術, 人工弁置換術
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