アブストラクト(35巻11号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 体外循環における血漿遊離ヘモグロビンの除去法-基礎的実験と臨床応用に関する研究- |
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Subtitle : | |
Authors : | 前田英明, 瀬在幸安 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 日本大学医学部第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 35 |
Number : | 11 |
Page : | 1939-1946 |
Year/Month : | 1987 / 11 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 体外循環下開心術後の腎不全の一因である血漿遊離ヘモグロビン(F-Hb)を体外循環中より除去することを目的として, 泉工医科工業製MPF-M型プラズマフィルター(P-F)を用い基礎的実験を行った. 人工心肺残留血をP-Fに灌流させ, P-Fに対する圧を0, 100, 200, mmHgの異なる条件下にFHb, TP, IgG, BUN, Crを測定した結果, 流量200ml/min吸引圧100mmHgの至適条件を得, 次に臨床応用した. 体外循環下開心術30例に対しP-F装着群と対象群の比較を行い, P-F装着群におけるF-Hbの血中濃度の有意な低下を認め, 一方, TP, IgG浸透圧, 血小板においては, 対象群と比較して有意な低下はなかった. またフィルトレーション停止前後のF-Hbの時間推移では, フィルトレーション停止後, 急勾配の上昇がみられ, 本法は体外循環中のF-Hbの除去に有効であり, 且つ, 安全であることが証明された. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 血漿遊離ヘモグロビン, プラズマフィルター, 急性腎不全, 体外循環 |