アブストラクト(35巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 外傷性胸部大動脈瘤の外科治療
Subtitle :
Authors : 榊原直樹, 川筋道雄, 遠藤将光, 八木真悟, 三崎拓郎, 岩喬
Authors(kana) :
Organization : 金沢大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 35
Number : 11
Page : 2060-2065
Year/Month : 1987 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 慢性の経過をたどった外傷性胸部大動脈瘤を2例経験したので報告する. 症例1は, 主訴が背部痛で大動脈峡部に大動脈瘤が生じ, 13年前の交通事故が原因と思われた. 症例2は, 3年前に交通事故で胸部を打撲したときに胸部大動脈瘤を指摘されていた. 2例とも最近になり胸部X線写真上, 動脈瘤の拡大が認められた. 特に症例1は背部痛が頻発するため切迫破裂を疑い手術適応とした. 手術は部分体外循環下に瘤内人工血管置換術を施行した. 1例は大動脈壁が裂けており, 仮性大動脈瘤を形成していた. 外傷による胸部大動脈破裂は慢性期まで経過することは少なく, 本邦では著者の2例を含めて27例が報告されている. 好発部位は大動脈峡部で, 主訴は胸背部痛が最も多い. 手術を施行していない2例はいずれも死亡しており, 早期手術が必要と思われる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 外傷性胸部大動脈瘤, 仮性大動脈瘤, 遷延性破裂, 手術適応
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