アブストラクト(36巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 右胸膜外へ破裂した胸腹部大動脈瘤の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 原田英之, 数井暉久, 岡本史之, 小松作蔵, 泉山修*, 金子正光*
Authors(kana) :
Organization : 札幌医科大学第2外科, *札幌医科大学救急集中治療部
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 1
Page : 135-140
Year/Month : 1988 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 破裂性大動脈瘤は極めて予後不良な疾患であり, 外科治療が唯一の救命手段といえる. 更に, 胸腹部大動脈瘤はその病変部位が広範囲であり, 血行再建の際, 腹部主要臓器保護のための補助手段が必要で, 緊急手術がいっそう困難となり, 破裂例の救命の報告は少ない. 最近, 著者らは, 57歳男性で右胸膜外へ破裂し, 大量の血腫を形成していた動脈硬化性胸腹部大動脈瘤の症例に対し, 部分体外循環下に瘤内人工血管置換術及び右胸膜外血腫除去術を施行し, 救命し得た1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告した. 破裂性大動脈瘤は極めて予後不良な疾患であり1), 外科治療が唯一の救命手段となる. 一方, 胸腹部大動脈瘤は, その病変部位が広範囲で, 腹部主要分枝の再建のため手技が複雑となり, 主要臓器保護のための補助手段を必要とする2)など, 緊急手術が困難となり, 破裂例救命の報告は少ない3)~7). 最近著者らは, 右胸膜外に破裂し, 大量の血腫を形成していた動脈硬化性胸腹部大動脈瘤に対し, 緊急手術により, 救命し得た1例を経験したので報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 破裂性大動脈瘤, 胸腹部大動脈瘤, 緊急手術, 部分体外循環, 右胸腹外血腫
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